夕空に背のび

夜とラムネ

読書と旅行と日常と

私の思う幸せなひととき

茉莉子さんの交換日記企画に参加させていただいています。

自分じゃ思いつかないお題がたくさんあって、読むのも考えるのも楽しい素敵な企画!(内省好きにはもってこいだったりもしています)

 

茉莉子さんの記事はこちらから。

hikidashi-3.hatenablog.com

 

2つ目のお題は「あなたの思う幸せなひととき」

箇条書きにしたらいっぱいあって笑っちゃった。

私の中では「日常」と「旅」と、どちらも同じくらい大切だから、 両方でのひとときを書かせてください。

 

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日常でのひととき

 

・香りの良いあたたかい飲み物をぼーっと飲むとき

ステイホームな1年で気づいたんですが、飲み物に課金すると心が落ち着く。食べ物より飲み物。ルピシアの福袋はもう絶対買うことに決めているし、今はブックオブティーを手に入れる口実を探しています。

 

・アズキの力を目と肩に乗っけて放心している瞬間

あたたかいは正義。そこにふわもこの毛布があれば言うことなし。基本的に肌触りの良いものに囲まれていたい。

 

・天気がいい平日の昼間の電車 

私にとっての幸せの象徴。あたたかくて穏やかで、無邪気にどこまでも行けてしまいそうな気持ちになる。陽だまりが好きなのです。

 

・ふっと本に入り込めた瞬間

周りの音と雑念が消えて、目の前に浮かぶ言葉をただ味わうことのできる瞬間がたまにある。言葉の意味とかじゃなくて、感覚と感情が流れ込んでくるとき。そういう作品に出会えることは本当に幸福で、この瞬間のために本を読んでいる。

 

・長電話

これもステイホーム期間中に知った幸せ。「同じ空間にいても別々のことをする」という概念が、私にとっての最高みたいなものなんだけど、長電話もそれに近くて好きだなって思った。空間は違っても時間を共有する、ゆるやかなつながり。どんなシチュエーションでも好きだけど、ずっと通話を繋いで思ったことをぽつりぽつりと話すのと、お布団にくるまって声を聞いているのが一番幸せ。あ、ゲームしながらも好きです。

 

・大きな作品や建造物や自然にのみこまれるとき

大きかったり広かったりするものや場所が好き。そこにぽつんと立って対象を見上げるときに起こる、孤独感と自分の小ささ故の解放感がたまらない。ぞっとするくらいさみしくて泣きそうで、でも自由。建造物は特に、そのものが経てきた時間を思って、愛しい気持ちになる。サグラダファミリアは永遠の推しです。

 

 

旅でのひととき

 

・空港で荷物を預けてから搭乗までのひととき

解放感と少しの不安でちょっとハイになっているあの時間。お土産屋とか意味もなくひやかしちゃう。無駄に早く空港に着いちゃって、ゲート前でだらだら時間をつぶすのも好き。夏は飛行機の離発着を横目に、高校野球を見ていた思い出。

 

・国際線でうつらうつらと映画を見ている時間

好きな映画の見方1位。周りの電気が暗くなるから画面も暗くして、いつの間にか寝てて……を繰り返しているの、けっこう好きです。国際線の飛行機の、今が何時かわからなくて現実感が薄れているあの空間、ファンタジーみがあって気にいっている。

 

・飛行機から沖縄の海の色が見えたとき

・沖縄の海を見たり泳いだりしているとき

ラブ沖縄。沖縄の海しか勝たん(言ってみたかった)。小さい頃から沖縄に連れて行ってもらっていたので、そのへんの海水浴場じゃ満足できない贅沢なからだになりました。青の色が違うのです。

 

・異国での散歩とおしゃべり 

周りの人がほとんど日本語が分からない環境では、何を話しても内緒話みたいになるから、なんだか不思議で愛しい時間。本当は1都市に1週間くらいずつ滞在して、隅から隅まで、いろんな話をしながら歩きつくしたい。同じ理由で、日本でも、夜の誰もいない場所での散歩が大好き。あと旅先でわざわざ星や朝焼けを見に行く散歩も好き。

 

・知らない言語の街で佇むこと

大きいものや広い場所にいるときの感覚にも似ているけど、よりいっそう一人だなって思う。どうしようもなくさみしくて自由。海外はどちらかといえば、いろんなことを共有したいから人と行きたいけど、たまにふっと一人の時間ができて、静かな孤独を感じる瞬間が訪れると嬉しい。

 

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とても長くなってしまいました。多すぎてもはやひとときとも言えないかもしれませんが、こういうのもありということにしていただければ……。

このお題、考えるのがとても楽しかったです。穏やかで優しくてとろっとした時間か、透き通るさみしさに包まれてしまう時間がどうも好きみたい。たぶん、生きてるなって一番実感するんだと思います。

 

 

 

 

115冊から選ぶ2020ベスト9冊

 
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不思議な一年、手応えのない一年がようやく終わる。実感もないままに。しんどくなって

このブログを始めてから初めて、本をほとんど読めない時期が訪れてしまって悲しかったけれど、それでも振り返ってみると本に救われた一年でした。

今年読んだ115冊から選んだ、ベスト9冊を順不同でお送りします。

 

 

世界の「住所」の物語

自分が生まれたときから当たり前のように持っている「住所」。その考えることもなかった、当たり前の意味を、初めて気にするようになった。日本の通りには確かに名前がないなとか。住所がないと荷物が届かないし、行政サービスも受けられないけど、でも納税などから逃れられなくなるなとか。日常の中のいろいろなことに疑問を抱くことの楽しさ、新しい視点をもたらして世界の解像度をあげてくれた一冊。

 

パリと生きる女たち
パリと生きる女たち

パリと生きる女たち

 

ファッション、仕事、生き方にこだわりを持つ女性たちがたくさん登場する本。パリに生きているからかっこいいのか、パリが女をかっこよくするのか。何歳でも自分の好きを貫く姿勢にとてもしびれる。好きをまとってしなやかに生きていきたくなった。

 

 

2週間で人生を取り戻す!勝間式汚部屋脱出プログラム

初めて読んだお片付け本。ルールを決めて仕組みを作るという考え方ももちろん良かったのだけど、一番心に響いたのは「断捨離をすることで部屋や服が駄目だし…と思うことがなくなった」という著者自身の感想。毎日目にするもの、選ぶものが少しずつ自分の心を削いでいっているのだとしたら、こんなに怖いことはないなと。物を捨てるルールを作って、部屋や心を健やかに保っていきたい。

 

たちどまって考える
たちどまって考える (中公新書ラクレ)

たちどまって考える (中公新書ラクレ)

 

ヤマザキマリさんはその突き抜けるパワーが好きで、今年はエッセイを数冊読みましたがベストはこちら。コロナ禍の中で書かれたエッセイで特に興味深かったのは、イタリア人と日本人のコロナへの向き合い方の違いと、西洋の政治をそのまま日本に持ってきたことに対する良し悪しの考察。今後のことを考えるために、来年も読み返してたくさんのことを受け取っていきたい一冊。

 
パワー
パワー

パワー

 

グロテスクで、でも純粋に面白かった。ある日突然女性だけが電撃を出す能力を身に着けて、男女の力差が徐々に逆転していく話。作中の男性の描写は、実際に今の世の中で主に女性が受けている扱いなんだと思うと、とてもゾッとした。日常は言葉にされた途端に、はっきりと輪郭を持って襲ってくる。生々しい読後感に震えた。

 

阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし

私の好きな芸人さん第二位の阿佐ヶ谷姉妹のエッセイ。温度感が本当に良くて大好きな一冊。違う人間同士で共に暮らし、受け入れ、尊重し合う関係性が愛おしい。こんな感じで誰かと生活を紡いでいけたらいいなあと思う。それと猫タイプというミホさんが言う、「お姉さん過多」という感覚にすごく心当たりがあって親近感がわきました。

 

鈍感な世界に生きる敏感な人たち

HSPという言葉が世の中に徐々に広まっている気がする近年、自分自身も病院で診断は受けていないものの、その資質が強いなというのを感じている。この本で紹介されていることは、自分の考え方の癖として心当たりがあることがたくさんあって、あ、これもHSP故なんだなと思えて少しだけ楽になれた。ただそういう「私は敏感だから」という感じを是とすることが自分は嫌で、ずっと「敏感じゃない普通の人」になりたくて、落とし所を見つけていかなくてはいけないんだろうなと思う。

 

十二国記シリーズ
十二国記シリーズ 11冊セット

十二国記シリーズ 11冊セット

  • メディア: セット買い
 

出会えて良かった。どうして子供の頃に通らなかったのかが分からない。辛くて苦しくて、でも生きることをあきらめない人達が、強くかっこよく愛おしい。読む本読む本どれも辛かったけど、生きることの強さをひしひしと感じるシリーズでした。学生の頃に出会ってみたかった。「魔性の子」「丕緒の鳥」が特に好きです。

 

どうしても生きてる
どうしても生きてる (幻冬舎単行本)

どうしても生きてる (幻冬舎単行本)

 

朝井リョウはいつもこちらを見透かして、心の一番柔らかい場所を抉ってくる。というのが私の朝井リョウへの印象なのですが、今作もがっつりその通りでした。この人は本当にどうしてこんなに見えているのか。一作目が特に痛いほど分かってしまって辛かった。「どうしても生きてる」。「生きている」でも「生かされている」でもなく「生きてる」。これが今年の全てでした。

 

静かな音と暮らす

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大きな音が苦手だと気がついたのは、数年前のドライブ中、友人が「苦手だよね?」と音量に気を使ってくれた時だった。そう言われて改めて意識してみれば、テレビやイヤホンの音も聞こえてる?って突っ込まれるほど小さい。聴力の問題かと思っていたけど違うらしい。

 

というわけで、部屋での時間はほぼ無音だった。空気清浄機のしゅーって音がするくらい。ただこの状況下でこもることが増えたので、あまりに味気なくなってきて、4月にBluetoothスピーカーを買った。それから約5ヶ月、試行錯誤しながらBGMを探してきて、ようやくお気に入りのものが固まってきたので残しておきます。

 

部屋用の音楽を選ぶときに意識していることは、日本語詞でないこと。意味が理解できる言語が流れると、意識をそっちに持っていかれがち。英語も聞き取ろうとしちゃうから、あんまり好きではないかなあ。有料音楽サービスはSpotifyApple musicを使ってみています。

 

1.「猫とお昼寝 Afternoon catnup」

(Spotifyプレイリスト)

名前だけで優勝。静かでゆったりとしていて寝れる音楽が勢ぞろい。基本的に人間の声が入っていないのも好き。

猫とお昼寝 Afternoon Catnap | Spotify Playlist

 

2.「ベッドタイムビーツ」

(Apple music プレイリスト)

これも上のプレイリストと同じ感じでゆったり。ジャズじゃないけどおしゃれなカフェで流れている感じ。とりあえず上のかこれにしていれば間違いない。

そういえばジャズも好きだけど、よっぽど元気があるかテンションが高い日しか聞けない。もしくは雨の日のジャズみたいな静かなやつ。トランペットとバイオリンの音が得意じゃない…。なんかびっくりしちゃうんだよね。

‎Apple Musicの「ベッドタイムビーツ」

 

3.チルアウト系プレイリスト

(Spotify)

何がチルアウトなのか分かってないけど、この言葉がついているプレイリストには大概はずれがないような気がする。カフェオレ飲みつつ本を読めばチルアウト空間になる。きっとそう。

Apple musicの方はゆったりした日本語詞の曲が入っている時があるので、あんまり選ばないな。

 

4.ゲーム音楽

RPGの静かな街やダンジョンの音楽、どうぶつの森の深夜帯の音が好き。学生時代は勉強しているときに延々流していました。例外でキングダムハーツのものは主題歌・戦闘中の音楽含めて全部好き。キンハーまたやりたいな…順番をよく知らなくて358/2DAYSを先にやったから、XIII機関を好きになっちゃって、どうしても2ができなかった思い出。

 

5.波の音

もはや音楽ですらない。oceanって検索したら出てくる、波の音をひたすら集めたプレイリスト。クーラーのきいた部屋でタオルケットにくるまりながら本を読むならこれ。マンゴージュースとか用意しちゃえば完璧。

‎Apple Musicの「オーシャンサウンド」

 

6.外国のラジオ

ツール・ド・フランスのライブ映像を見ていたら、合間にスペイン語やフランス語のインタビューが流れてきて、外国のしゃべりが好きなことを思い出した。意味は全く分かんないけど、ラテン語系の話し方が好き。人の声が聞きたいけど日本語は疲れるし、英語は勉強している気分になるし、というときにちょうどいい。ネットで検索するといろいろ出てくる。今日はずっとフランス語のラジオを聞いている。

France Inter en direct vidéo – Live de la radio

 

 

静かな音楽と冷たい空気とタオルケット。この夏の3種の神器。悔しいけど、少しずつ部屋で過ごすのが上手になってきた。冬になれば海の音より聞きたい音が出てきたりするのかな。皆様のお気に入りのBGMも良ければ教えてください。

 

 

 

こんなにも旅が好きだった


航空券を取るどころか、1泊2日の旅行の予定すら立てられなくなって早数ヶ月。皆様いかがお過ごしでしょうか。私は海が見たいよう……と性懲りもなくバタバタしております。悲しき海無し県民。

 

行けなくなって改めて旅が好きだなって思った。先日やってみた「自分への30の質問」でも何回、「旅」「旅行」というワードが出てきたか。まず自分が一番好きな時間が、「島か知らない町で、一人か、好きな人と一緒に歩いている瞬間」だったのでもうどうしようもないなと自分で思いました。つけるお薬は見当たらない。

 

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まず空港が好き。ビジネス客も旅行客も交ざったあの空間。いろんなアナウンスが飛び交っていて、電光掲示板には世界各地の名前がずらりと並ぶ。パスポートさえ持っていれば、どこにでも行けるような気持ちになれる。

忘れ物はないかななんてそわそわして、でもここまで来ちゃったら後はどうにかなるやって開き直ったりもして。

 

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お菓子も買うよね。早めにチェックインして空港内の店舗をひやかすのも好き。家電とかつい見ちゃう。免税店をぶらぶらするのも楽しい。

 

うとうとしながら機内で見るのが、何よりも好きな映画の見方。電気が落とされるから、他の人を起こさないように一番暗い画面設定にして、そのまま見ながら寝てしまう。機内食の組み合わせに首を傾げるのもお決まり。毎回すました顔でパンがついてくるのに笑ってしまう。

 

基本的には飛行機で移動するのが好きだけど、海外で電車に乗るのも楽しい。本当に予約ができてるんだか、若干の不安を抱きながら駅に向かって、電車の車両番号が分からないからおろおろと探して、やっと乗り込んだら知らない人が座ってるからそこ私の席ですよって交渉する。そうしてしゃべっていたら知らないうちに国境を越える。初めて乗ったとき、こんなに気軽に違う国に行っていいの?って思ったことを覚えている。

 

何よりヨーロッパが好きなのは、その街並みがとてもかわいいからというのもあるし、言語が全然わからないからでもある。人が多くても何を言っているのか気にならない、反対にこちらの言葉も通じない、大勢の中にいるのにたまらなく孤独で自由だなとしみる瞬間。ほとんどの人が分からないだろう日本語で、何気ない話をしている瞬間が、やっぱり人生で一番好きな時間。何を話しても秘密になる不思議。

平日にふらふらするのも旅の醍醐味。人が日常を生きている横で非日常に身を浸していると、ちょっとだけずるしているみたいなくすぐったさを感じる。

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がっつりと観光地を巡るのもまた楽しい。これはやっぱみんな好きだよね、わかるよ、なんて隣にいる全然知らない人に勝手に共感してみたり。海外の人めっちゃモデルポーズするよね。それを見守るのが楽しかった。

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ご飯も欠かせない要素。とか言いながら少食なので、1国1名物を目標にしている。お昼を食べすぎた日の夜ご飯はスーパーで調達したりして。

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甘いものは別腹。
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最後のジュースは飲みながら優雅にコインランドリーでだらだらしてたら、営業時間の終了間近になっていて、閉じ込められる!?って騒いだ思い出の品。おにぎりダンスしながら朝の散歩したとか、ソウルで雹に降られてびしょびしょになったとか、くだらないことばっかり覚えてる。

 

島は人が少ないから好き。子供の頃からリゾートステイしかしたことないので、日本で観光地をがっつり回るのは苦手かも。朝起きて天気を見てから今日何しようかなって決める、自由の時間こそが私の島旅。

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コロナが収束したら取り急ぎ島に一緒に行きたい人がたくさんいるから、順に声かけてゆるゆる旅をするんだ。

 

 

島も世界も遠いものになってしまって、それがたまらなく寂しい。いつも通りなら今年の夏もフランスに向けて旅立っていたはず。いつになるかわからないけれど、また旅が日常になって、そうして好きな人たちと空港で待ち合わせする日が訪れますように。

次はどんな旅ができるかな。リゾートに行きたいし中東もせめたいし、アメリカのディズニーランドにも行かなきゃだし、沖縄でだらだらもしたい。まだまだ人生夢だらけだ。

 

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朝の散歩とオルセー美術館 60kmのパリ散歩Vol.3

2019年GWのパリ散歩から早一年が経ちました。ちまちまと更新をしているこのシリーズ、ようやく滞在三日目がスタートです。

 

前回の記事はこちら。 

yjam026.hatenablog.com

 

 

メダイを求めててくてくと

朝御飯を部屋で軽くすませ、朝の散歩に出掛けました。目的地は不思議のメダイ教会。知人からメダイがほしいと頼まれていたのでまずは下見に。ホテルからは片道20分ほどでした。

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こういうお店が本当に好き。ショーウィンドウを眺めてるだけで幸せになる。

 

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通勤通学している人たちのなかにいると、旅先で自由に過ごしていることが不思議に思えてくる。今だけは何にも属していないという感覚になるというか。人の日常に少しだけおじゃましている気もち。

 

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かわいい看板も多いからついつい上を向いて立ち止まってしまう。これはベーグル屋さん。

 

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次行くときはカフェのテラス席をのんびり楽しんでみたいな。今回は入る勇気がなかった。

 

不思議のメダイ教会は、大きなデパートを過ぎたところにひっそりとありました。とても有名な場所なのに、見落としそうになるぐらいひっそり。聖堂にはお祈りをしている方がたくさんいて、観光ではなく信仰の場所だと実感。邪魔にならないように隅っこで見学したあと、売店でメダイを購入。

そのあとは隣のデパートが開店したので、お土産を少し購入して一度ホテルに戻りました。アジア女性一人客はめずらしいのか、そもそもお客さんが少ないのか、この頃にはもうどのフロントマンも私の顔を見ただけで部屋の鍵を渡してくれるようになったのがおかしかった。

 

オルセー美術館

荷物をおいたら今度は地下鉄でオルセー美術館まで向かいます。開館少し前に着いたのに。、もう入場待ち列がけっこうな長さになっていました。そこかしこで音楽を演奏している人もいて陽気な雰囲気。そういえば5年前にはわりといたラインスキップの人は今回どこにも見なかったな。

 

オルセー美術館も5年ぶり。なんだけど、前回の記憶は正直あまり残っていなくて。ゴッホの作品がたくさん展示してあったなっていうのと、ミュージアムショップがおしゃれだったなってくらい。

 

入ってみるとああこんな感じだったなあって。元々駅庁舎なんだっけ。明るくて豪勢過ぎないところがいい。前回来たときは学校の授業で模写をしに来ている子供達がいて、贅沢な環境だなって思ったことも思い出した。

 

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ルーブル美術館ほどではないけど、オルセー美術館も十分迷路。上って下って通路を渡って、行ったり来たりを繰り返しました。こういうとこで変に迷うから、やたらと歩く羽目になるというのに。前回はおそらくささっと通過した家具のゾーンもじっくりと見学。おしゃれな家具がたくさんあり目の保養でした。

 

 

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ふらふらあるいていたらたどり着いた時計の裏側。シルエットがかっこいい。

 


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せっかくなので、美術館内のカフェでお昼ごはん。

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ベーコンのキッシュだったかな。値段はそこそこするものの、見た目以上にボリューミーでお腹がいっぱいになりました。

 

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このカフェも時計の裏側でした。時計って全部で何個あるんだろ。

ぼーっとしていたら混んできたので席を立ち、美術館を後にしました。

 

 

次の記事に続きます。ちなみにこの時点でこの日の歩数が1万歩を越えました。

 

 

GWが終わったよ

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とにかく長いなと思いながら過ごしたGWでした。2連休からの5.5連休で計7.5連休、ほぼ家にひきこもり。毎年恒例にしていた黒鷲旗も無くなり、帰省した時ぐらいしか会わない人たちにも当然会わず、長期休暇なのに日常が続いていくのは違和感でしかなかった。

とはいえ、それなりに日々を過ごしていたのは過ごしていたので、ちょっと何やったか振り返り。

 

お掃除にすべてをぶつける

年末は毎年まとまって掃除する時間がないので、今が私の年末!と意味わからないことを自分に言い聞かせながらほとんどずっと掃除をしていました。

お風呂もやったし換気扇もがっつり掃除した。もうウタマロ石鹸には足を向けて寝られない。

紙ものとか捨てられなかったものも写真を撮って処分。あとはクローゼットと書類系が残っているけど、それは5月中になんとかします。天気もよく、いつもより早く毛布やホットカーペットを仕舞えたので、もうお部屋は夏モードです。洗濯機も本当によく働いてた。

久しぶりにものを使い切って・食べきって捨てる熱が再燃したのも良かったな。旅行先で使う用に取ってある化粧品のサンプルたちも、古いものから使い始めてもいいかも。こういうことを考えると、心はあきらめと受容の段階に入っているのかもなと思います。この心理?なんていうんだっけな。と思ったけど仕事してたら普通に怒りが出てきてしまったよ。感情ジェットコースター。

 

水分大事

親からやたらと脱水注意スタンプが送られてきて、家にいると水分摂取してないなーと思い当たりました。家の中でも死なないとか言いながら、家で死んだら笑えない。

というわけで、タンブラーにお茶を作って夕飯までに飲み切るのを目標にしていました。朝ごはんの食器を洗っているときにお湯を沸かしてお茶をいれるという、新たな習慣を獲得。これは続けていきたいなと思って、ルピシアの福袋も注文しました。

 

前向き前向き!

引きこもりだと運動しなくなるので、ラジオ体操やダンスダイエット動画をやったりもしてみました。一番楽しかったのは、関ジャニの前向きスクリーム動画に合わせて一緒に踊ること。他のダンス動画だとできないのに、これだけは自然に左右反転して踊れるから笑ってしまった。昔友人から教えてもらったのがもうすでに左右反転バージョンだったみたい。素直に何回も踊ったら普通に筋肉痛になりました。アイドルの体力ってすごいんだな…。

 

お料理は程々

サムゲタン風煮込みとか炊き込みご飯、鮭の南蛮漬けとか作ってました。買いすぎていた食材を消費していくことに力を入れていた感じ。おかげで冷蔵庫がすっきりです。

作るのがめんどくさいときは551であるとき〜したり、焼きそばや袋麺に頼りました。コンビニも2回ぐらい行ったかな。どこにも行かないしと思って、食を我慢するのをしばらくやめています。顔がまるんとしてきたらどうしよう。

 

Switchがある生活

あつまれどうぶつの森はようやく島クリエイターが解放されたので、どういう島にしていこうか考え中。セクシーブルテイルっていう推理ゲームもやっていました。スプラトゥーン2の体験版もやったけど、シューティング下手なのと対戦型はあまり好きじゃないので製品版は買わないと思う。友人がめちゃくちゃはまっているポケモン剣盾はちょっと気になっています。

ゲームでいうと、パペットマペットさんがYoutubeチャンネル登録1周年の24時間配信をしていたので、ラジオ代わりに聞きっぱなしの日もありました。パペマペさんの配信のことはどこかでもうちょっと書きたい。

反対に?映画や本を読むこと、物語を摂取することはほとんどできなかったな。片付け中にこれ読みたいな〜っていうのは思ったんだけど。


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ちなみに今の本棚。ここにいるのはほぼ一軍。

 

まんがは動物のお医者さんだけ全話読みました。チョビかわいい。

 

通話したりラインしたり

普段人と密に連絡を取るタイプではないのですが、自分比でLINEとかの頻度が上がりました。なかなか会えない友人と通話するのも楽しいしありがたい。一人暮らしの人が周りにほぼ皆無なので、家族の時間のじゃまになってないといいなと思いつつも、やっぱり話せるのは嬉しい。早く直接会いたいし美味しいもの食べたいし、もっとくだらない話がしたい。そのために自粛してるんだと自分に言い聞かせています。

 

振り返るとけっこういろいろやっていたかな。自分的には、寝てゲームして寝てゲームしてを繰り返してた印象だけど、そこまででもなかった。これが一生で一度の不思議なGWでありますように。

 

 

シテ建築遺産博物館と迷子のルーブル 60kmのパリ散歩Vol.2

初めての海外1人旅記録ようやく2記事目です。

 

前回の記事はこちら。


yjam026.hatenablog.com

 

建築博物館で大興奮

登ったことがないと思いこんで凱旋門を登りきり、さすがに若干疲れたのでメトロでパリ建築美術館へ。

ミュージアムパスが使える施設で何となく興味のあるところという、非常にぼんやりした基準で決めた行き先でしたがとても良かったです。

チケット売り場でパスを見せて入場券をもらい入ってみると、まず気がついたのは人がいない!世界屈指の観光都市パリですが、なぜか観光客がほぼおらず。

 


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おかげでじっくりと建築模型を眺めることができました。 めちゃくちゃ精巧な造りの模型大好き。写真にはうまく写せてないけど、ステンドグラスまでかなり細かく再現されているんですよ、最高。

 


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 もちろんフランスの名宗教建築を模した他の展示物も素晴らしい。2階は現代建築の展示なんかもしていて、そこにもまたかっこいい模型がたくさんあって、1日中眺めていられそうでした。オペラ座の断面模型とか最高。ミュージアムパスの有効期限が長ければ、滞在中に再訪したかった。

働いている方もフレンドリーで、じっくり見学して出てきたら2階も見た?良かったでしょ?って話しかけてくれました。

 

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窓からエッフェル塔を一人じめできるのも良かったです。贅沢な眺め……。今回の旅でエッフェル塔に1番近づいた時間でした。

 

迷子のルーブル

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人の少ない場所で元気になったら、今度は人がとっても多い場所へ。いつ見てもルーブルはまず大きさにびびる。

 


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ヨーロッパの建築物ってとにかく天井まできらきらしないと気がすまないのかなっていつも思う。ヴェルサイユ宮殿とか、よくその豪華さのなかで寝れるねみたいな部屋いっぱいあったな。

 


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反対側の建物まで全部美術館なんて信じられない。規模の大きさにくらくらする。

 

5年前に来たときはとにかく迷子になり、地上に地下に右往左往という感じでしたが、今回もやっぱりずっと迷っていました。同じ道を3回は通った。モナ・リザに辿り着けなさすぎる。

そしてこういう有名な美術作品がたくさんある美術館は、ついつい知っているものを探してスタンプラリー気分になってしまう。教科書にのってた作品が目の前にある不思議。もっと時代とか作風とかに着目して見れるようになるといいんだけど、ミーハー心が抑えられない。

 


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彫刻ではサモトラケのニケとミロのヴィーナスが好き。学生時代に評論文のテキストかなんかで読んだ「ミロのヴィーナスは両腕を失ったからこそ美しい」という一文がなぜか忘れられなくて、ずっと特別な存在。

 

海外の人が絵画や彫刻と同じポーズで写真を撮ろうとしているのも見ていて楽しい。こういうところに国民性って出るのかな。

 

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早めの晩ごはんはルーブルの地下のフードコートで。パエリアがスペインで食べたのに近い味でビックリした。 1人だとご飯食べる場所に困るけどこういうところは気楽でいいな。

 

ホテルまで約30分の散歩

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パエリアが多くてお腹いっぱいになったのでホテルまで歩いて戻ることにしました。

 


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ショップがおしゃれで歩いているだけで楽しい。カラフルなのに統一性が感じられるのは落ち着いた色味だからなのかな。

 

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道中見つけたよさげな教会。

 

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 入ってみると天井がかわいくてときめきました。あいにく修復中だったので中央通路しか通れなかったのですが、適度なほの暗さとギラギラ過ぎない壁の装飾を眺めている内にのんびりした気持ちになってきて、しばらくゆっくりした時間を過ごしました。時間を気にせず居たい場所にいられるのは1人旅の良さだなあ。

 

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