夕空に背のび

夜とラムネ

読書と旅行と日常と

105冊から選ぶ2024ベスト6作

ここ数年よりぐっと読書量が増えた今年、久しぶりに年間読了冊数が100冊を超えました。なんでだろう、長距離移動で結構読んでたりしたのかな。今年はXやインスタでフォロイーさんが紹介されていた本を読むことが結構多かったです。自分一人ではリーチできない本を色々知ることができて、充実した読書生活になりました。

そんな中で選んだ今年のベスト6作はこちら。

 

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レーエンデ国物語

1冊目から4冊目までがっと読んだ。おっもしろかったー!!どの巻も特に序章と最終章が好き。物語本編に登場人物が生き生きと描かれているのももちろん好きなんだけど、最終章はそこがぎゅっとまとまっているうえに、時には本編の経緯や結果が後世に残ってなさそうな描写を読むと「歴史」を読んでいるんだなあという壮大な気持ちになる。これまで読んできたファンタジーとはまた違う面白さ。最新刊の発売が待ち遠しくてたまらない。ちなみに2巻が一番しんどかったけど一番好きでした。

 

スイマーズ

公営プールが舞台ということに惹かれて手に取った小説。プールの湿度や匂いを懐かしく感じるとともに、後半にかけてどんどん胸が苦しくなっていった。認知症が進んでしまうこと、そういう状態の親と向き合うことが本当に辛くて。いつか来るかもしれない未来をそっとのぞいたような、胸が締め付けられるお話だった。

 

人間標本

イヤミスの女王という肩書きがふさわしい一冊。こんなの湊かなえにしか書けない。最初がクライマックスかと思いきや、話はどんどん広がって、最後に真っ黒な正方形の箱に閉じ込められるかのように収束していく様が見事だった。そしてめちゃくちゃ怖かった。個人的に風呂敷を畳むのが本当に上手な作家だと思う。ネタバレを何も見ずにとにかく読んでほしい本。

 

100年後あなたもわたしもいない日に

去年エッセイをベスト本に選んだ土門蘭の短歌が胸に残り続けている。この方の世界への眼差し方、捉え方が好き。自分にとって馴染みやすい感覚だなと思っている。昔読んだ小説にずっと心に残っている描写があるんだけど、その表現に似ている短歌が収録されていて、それもなんだか嬉しかった。寺田マユミの絵も短歌と調和していて、一冊としての収まり具合が良いなと思った。特に好きな短歌の一つはこちら。

肋骨が開いて羽根になればいいその身ひとつで空に呑まれる

 

野球短歌 さっきまでセ界が全滅したことを私はぜんぜん知らなかった

熱心な阪神ファンの悲喜交々がまさか短歌で読めるなんて。自分ではそこまで積極的に野球を見るわけじゃないんだけど、10年間以上春のキャンプからオープン戦、シーズン戦まで見ていたら情がわく、私にとっての阪神はそんな存在なのだけど、そういう私でも胸にぐっとくる短歌がたくさんあった。負けて悔しくて切なくてむかついたりもして、でもやっぱり阪神のことがどうしようもなく好きなんだよなっていう阪神ファンの気持ちが痛いほど表現されている。この本を踏まえてから2023年のリーグ優勝&日本一を振り返ると泣いちゃうと思う。

 

ちょっと踊ったりすぐにかけだす
おくれ毛で風を切れ

母の視点から家族との生活を綴ったエッセイ。軽やかで思わず顔がほころぶようなエピソードの数々にとても和む。意識されているのかどうか分からないけど、作者の目線がフラットなのもいい。ただ起こった事をそのまま受け止めているという感じ。日常をここまでの鮮やかさで捉えられる人の目ってどうなっているんだろう。カラッとした五月晴れの日みたいな、コインランドリーの暖かさみたいな、そんな読後感の本だった。

 

 

以上、今年のベスト本達でした。

珍しくあんまり寂しくないラインナップになった気がする。後今年久しぶりにたくさん読んで、やっぱり読書っていいと思った。選ばなかったけど社会問題とか歴史、社会学の本とかもちょこちょこ読んでいて、文字で読むのが一番頭に入るなって実感した。そしてシンプルに楽しい。来年もまたたくさんの本と出会っていくぞ。

 



 

夏のものこと2024

もう最近は9月になったくらいでは全然涼しくなってくれない。暑いのが苦手なので夏は早く終わってくれていいんだけど。でも真夏の空に一枚ベールがかかったような最近の空に少し切なさを覚えてしまったので、なんとなく今年の夏を残しておこうと思う。

 

夏のもの

芦屋ロサブラン 3段折りたたみ日傘

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増税前に買ったからもう5年くらい使っている。この日傘しかほぼ使ったことがないので、遮光率100%がどうすごいのかあまり分かっていないけど、とにかく使うのと使わないのとでは全然違う。普段は伸ばした状態で畳んで袋に入れていて、袋の持ち手を腕に通しておけば電車内で忘れるということが発生しにくいのも良い。それと今年ついに雨傘としてもデビューさせたけど、急な強い雨でも普通に使えたのでこれからは晴雨兼用としてがしがし活躍してもらうつもり。

 

調光サングラス

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去年くらいから日常的にかけられるサングラスをずっと探していて、いろんな眼鏡店を巡った後、OWNDAYSのこのフレームに薄いブラウンの調光レンズを入れるので落ち着いた。これは本当に買って良かった。電車や建物内ではレンズ色が透明になるので、いちいち外さなくて良い。楽すぎる。ブリッジの所がニュアンスカラーになっていて、そこがめちゃくちゃ顔に馴染む。こういう色がミューテッドオータムカラーなの…?

 

ボディーシート

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GATSBYの氷冷は自宅で、ハウスオブローゼのミントリープは外出時に使用。特にGATSBYの方はものすごく冷えるので真夏の寝起きに愛用していた。ミントリープは毎年使って毎年良さを実感している。甘さ少なめの香りが夏にぴったり。

 

ルピシア フレーバード緑茶

ここ数年、ルピシアにずっとハマっている。夏は毎日水出しの緑茶を飲むのが小さな幸せ。定番なのは白桃煎茶で、これはホットでも美味しいから一年中飲んでいる。今年初めて買って当たりだったのはALADIN。ペパーミントとレモンピールが入った緑茶で、キンキンに冷やして飲むと最高だった。清涼感が桁違い。昔はミントとか苦手だったけど、案外いけるようになるもんだなとしみじみ。おたよりのおまけで入っていたラムネも水出しして飲んだら爽やかで気に入ったから来年はこれも買うかも。

 

夏のこと

沖縄旅行

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最近会う度に沖縄土産を渡す人になっている自覚はあるんだけど、それでも行ってしまうのが沖縄。私がモヤモヤしてる時に限ってANAがセールをするから航空券買っちゃうよね。数年ぶりに海で泳げたのがとにかく最高だった。ライフセーバーさんがいるビーチでも透明度が高いし魚はいるし、あんまり混んでなくて静かだし。これ、これが私の夏休みなんだよ!って気持ちでいっぱいになった。

 

奈良点心

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ずっと行ってみたかったお店に友人と一緒に行けてとても楽しかったし嬉しかった思い出。美味しいものをゆっくり一緒に食べるのって本当に幸せ。

 

JAM感謝祭@Kアリーナf:id:yjam026:20240908215420j:image

人生で初めてコンサートの為に遠出をした。早朝の新幹線で横浜まで行ってその日のうちに帰るというハード日程だったけどめちゃくちゃ楽しかった。ずーっとペラペラ喋っていたからか横浜なのに沖縄料理の写真しかない。ライブ終わりにちょっとだけ散歩したら船とか遊園地とかロープウェイ?とかあって、おおこれが噂に聞く横浜…!と思った。イメージ通りでとてもおしゃれ。帰りは崎陽軒シウマイ弁当を食べた。いつ食べても美味しいよね。次はコンサートに宿泊もつけて旅行がてらどこかに行ってみたいな〜。

 

サマーソニック@万博記念公園

 

間違いなくこの夏1番のビッグイベントは人生初の夏フェス!お目当てのグループはかなり至近距離で見れたし、同行者がテントを持ってきてくれていてそこだったり、木陰でレジャーシートに座ってステージを見るのもすごく良かった。屋外に音が響いていくのってとても気持ちがいい。体力に自信がない&熱中症警戒でかなりガチガチめの装備で行ったら、次の日一日ぼんやりするくらいでそこまで深刻なダメージにならなかった。防御って大事だ。

 

サマソニ備忘録持ち物リスト

・麦茶2本、スポーツドリンク2本

・凍ったゼリー飲料3つ(1つはいただきもの)

・ロックアイス・保冷剤

ペットボトルはそれぞれ1本は凍らせて、1本は冷やして持って行った。結果的に麦茶2本とスポドリ1本、ゼリー2つを消費。

 

・ボディーシート

・日焼け止め(アネッサとビオレのミスト)

・ビオレ冷タオル

日向に行く時はビオレ冷タオルをヤケーヌの下に仕込んでいた。3つとも保冷剤を入れたお弁当用の保冷バッグに入れていたら、使う時に冷え冷えになっていて気持ちよかった。暑さでしんどくなるかなと思ってかなり多めに持って行ったけど、木陰が多かったのとステージ前でもパフォーマンス直前までは日傘をさせたので思っていたよりも使わなかった。ただこういうのは無くて辛くなるよりはあった方がいいので全然良い。

 

・着替え

日が落ちてから着替えられたのはかなり大きかった。帰りの快適さが違う。

 

 

他にもいくつか美術展行ったりもしたけど、それはまたどこかで。イベントが多くて楽しい夏だった。秋はもうちょっと出歩けたらいいな。

 

 

 

 

70冊から選ぶ2023ベスト7作

これだけは書かないと年を越せない年間ベスト本の記事をようやく書きました。読んだ冊数は全部で65冊と漫画が5冊。今日現在も読みかけの本があるからもしかしたら後2冊くらいは増えるかも。

全体的な傾向としては人文書系と日本の小説は少なめで海外文学を結構読んでいた気がする。韓国文学を特にたくさん読んだ年だったな。翻訳の感じなのか元からの表現がそうなのかは分からないけれど、ひたりとした静けさがある本が多い気がして、それが今の自分の気分にあっていた。

 

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漫画
果ての星通信

地球に住むマルコがとある理由で宇宙に飛ばされてしまい、そこから地球に再び帰れるように奮闘する物語。宇宙にはいろんな星があっていろんな人がいてその人たちそれぞれに事情があって、分かったり分かり合えなかったりするけど共に生きているっていうのがもうすごく自分好みでよかった。最初訳のわからないままに連れてこられてひねくれ反抗モードだったマルコが、だんだん周囲に馴染んでいいやつになっていく過程もまたいい。そしていいやつすぎない人間像も好きです。全体的に優しすぎない物語なのもまたたまらなくて、今4巻と5巻をざっと読み直していて泣いてしまった。

 
海をあげる

旅行先としての沖縄がただ好きな私に対して、見ないふりをしていた現実を静かにそっと突きつけてくれた一冊。そこで生きている人がいるからこそのあの景色だということを忘れてしまわないように、何度でも考えられるように、自分に杭を打つような気持ちで選んだ本です。

 

くるまの娘

どうしようもない現実に打ちのめされた本。正しいは分かりやすくて、でもその正しいになれなくても生きていかなくてはいけない苦しさが書かれていると思った。ラスト数ページの明るくて赤い春のイメージがまだ頭から離れない。

 

 

世界の家の窓から

コロナ&転職で旅に気軽に行ける環境ではなくなったのでとても沁みた。知らない国の知らない景色を少しでも見ることができて言葉にならないくらい胸がギュッとなった。自分の知らない所にも誰かの日常があるということがたまらなく愛しいしさみしい。旅行している時の日常と非日常の狭間の気持ちになれた一冊。

 

 

孤鷹の天

澤田瞳子の本は去年も一冊ベスト本にいれたけど、今年読んだこの小説も圧巻だった。前半なかなか話が進まないなと思っていたところからの怒涛の展開。ページを捲る手が止まらない、早く続きが読みたいと思う小説は久しぶりに出会った。文章も上手だし登場人物が魅力的で素晴らしい本だった。

 

 

死ぬまで生きる日記
死ぬまで生きる日記

死ぬまで生きる日記

  • 作者:土門蘭
  • 生きのびるブックス株式会社
Amazon

読み始めて数分で、これってもしかして私のこと?と思うような、そんな身に覚えのある感情が書かれていた。もちろん全て一致するわけではないけれど、ただこういう気持ちになりながら生きている人がいるということを知られたのは大きい。

 

シソンから、

チョン・セランが世界を捉える目線が好きなのだと思う。自分が見ている世界と似たような現実が広がっていて、かつどこか刹那的。生きづらさというようなものに触れているけど、その中でも登場人物一人一人は淡々と生を続けていくという芯がある感じが良かった。

 

 

以上、2023年のベスト7作でした。相変わらず明るさとはほぼ無縁のラインナップだけど、さすがにこういう本が好みなんだなとわかってきた。来年もたくさんの本に出会いたい。

 

74冊から選ぶ2022ベスト7冊

今年も年間ベスト本を選ぶ日がやってきました。読んだ冊数は去年より20冊ほど増の74冊。勤務時間が増えたりメンタルが落ち込んだりしていた中でこの冊数はまあまあの結果では、と自画自賛しています。

わりと重ための本が並ぶラインナップですが、良ければお付き合いください。

 

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貝に続く場所にて

しんと心に積もった小説ベスト。いつか大切な人をなくした時に、大事な一冊になる予感がした。還らない人との向き合い方、受け止め方は人それぞれで、かかる時間もまた一人一人次第ということを静かに肯定してくれているような本。

 

アンダー、サンダー、テンダー

一本のフィルムで撮影された映画を見ているかのような小説。もう戻らない日々はなんてまぶしくて切なくてさみしいことか。日常の儚さと愛おしさを同時に考えさせられた。忙しさに追われてつい忘れていってしまうけど、何気ない日常の事をどこかでちゃんと記憶しておきたい。

 

火定

一番飲み込まれた小説。澤田さんの本は初めて読んだけど、文章が上手で内容も面白い。厄災のタイミングでは本当にその人の強さや弱さがもろに出るんだなあと、このコロナ禍の中で他人事ではないと思いながら読んでいた。正しく生きることの難しさを改めて知る。

 

実力も運のうち 能力主義は正義か?

去年のベストにあげた「100分で名著 ブルデュー ディスタンクシオン」に通ずる一冊だと個人的には思っている。親ガチャ、環境ガチャ、なんて言葉も浸透しているような世の中で、改めて考えなければいけない問題のような気がしていて。能力主義なんで、って言葉で必要な支援だったりがスルーされてしまっているのかもと。大学生くらいまでめちゃくちゃ傲慢な考え方をしていた過去の自分が恥ずかしい。

 

ママにはならないことにしました
母親になって後悔してる

年代、性別を問わずあらゆる人に読んでほしい本達です。こういう感情を持ったっていいのに、それを他人、ましてや世間とか国に否定される筋合いはないとは思うのだけど、どうして子供を持たないって意思に対しては露骨に眉をひそめられるのだろうね。子供を持つって絶対に簡単なことじゃないなって読んで改めて思った。

 

女ふたり、暮らしています。

今年のベスト本、最後は明るい本で締めます。他国とはいえ、少し上の世代の女性がこのような生活を選んで持続していることにほのかな希望を抱く。同性同士、恋愛を絡めない生活というのを抜きにしても、共同生活としてとても健康的だなと思う生き方が綴られていて、憧れの二人になりました。家族や友人との関係、近所付き合いの様も軽やかで心地よい。自分の周りすべて穏やかでゆるやかなつながりの中に生きる生活はとても良いな。シンプルだけどこだわりのあるインテリアもとても素敵。

 

 

以上、2022ベスト7冊でした。今年も良い本にいっぱい出会えて幸せです。

せっかくだし来年の目標も立てておこう。漫画抜きで100冊読むことと、ツイッターでの感想ログを復活させること。

来年もまた幸せな読書生活ができますように。それでは皆様良いお年を。

 

昨年分はこちらから。

53冊から選ぶ2021ベスト4冊 - 夜とラムネ

 

53冊から選ぶ2021ベスト4冊

毎年恒例にしているのに、毎年滑り込みで投稿する今年のベスト本投稿です。読んだ総数は53冊。転職などでずっとバタバタしていて、ここ数年の平均冊数からほぼ半減という数になってしまいました。そんな中から選んだ今年のベスト本は4冊です。

 

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金持ちは、なぜ高いところに住むのか−近代都市はエレベーターが作った

昔の小説ではアクセスしづらい屋根裏部屋が貧しい人達の定番の居場所で、でも今は一番高層階にスイートルームがあって…という、いわれてみれば確かに!ってなっても気づかなかったこと書いてあってすごく面白かったです。読み終わったときは大学の講義1本受けたみたいな気持ちでした。昨年も思ったけど、日常に新たな視点をもたらしてくれる本が好きです。

 

あんぱん ジャムパン クリームパン

生き方が素敵だなと思っている校閲者の牟田さんと、文芸に関わる方二名の交換日記。ちょうどコロナが流行り出した時期からの皆さんのプライベートやお仕事のもやもやや近況が、交換日記というやや時間をあけてお返事がくる形式でシェアされていて、その時間のゆるやかさがなんだかとても良かったです。どうにもできないときでも、言葉にして他者に伝えることで何かふっと楽になったりすることってあるなあと思いました。

 

100分de名著 ブルデューディスタンクシオン

Kindleでセールをしているとつい買ってしまう100分de名著シリーズ。中でもこの本はとても考えさせられました。私達が自分で選び取ったと思っている趣味や好きな物は、実は環境によって規定されている側面もあるということ。私がこんなにも読書が好きなのも、小さい頃から読書を是とする環境に身をおいていたからかもしれない。生まれる場所は選べないのにそれである程度何かが決まってしまうということは、感覚としてはなんとなく分かっていても、文章にして読んでみるとすごく重く感じます。

 

パリの砂漠、東京の蜃気楼

エッセイでも読むかーと思って軽い気持ちで読んだら、とんでもない目にあいました。この本は刺さる人には本当に深く刺さってしまう本だし、その感覚が分からない人には何を言っているんだ?となるものだと思います。ただ私にはとても痛かった。自分が持っているものと全てが一致しているわけでは当然ないけれど、抱えている感覚を鋭く繊細に描写されていて、読んでいる間ずっとしんどくて、だからこそ忘れられない一冊です。

 

 

今年の4冊はあまり明るいものではないけれど、心に深く沁みていくものばかりでした。来年もたくさんの本に出会えますように。

 

昨年分はこちらから。

https://yjam026.hatenablog.com/entry/bestbooks-2020

 

 

 

はてなブロガーに10の質問

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面白そうな企画だったので参加してみます。なんでもいいから書きたい気分でした。ブログ自体のことを考えるってそこまでしてこなかったから楽しみ。

 

ブログ名もしくはハンドルネームの由来は?

「夜とラムネ」というブログ名にしてから1年半ぐらいでしょうか。好きなイメージの組み合わせです。静かでさみしくてあたたかい夜と、水色の瓶に入ったラムネがしゅわしゅわしている楽しげな様子と。そんな雰囲気のブログにしたいなーと思って名付けた記憶があります。後そんな感じの、透明感がある文章が書けたらいいなって思ったことも覚えている。

 

ハンドルネームのみなとは、わりと海に縁があるある人生なのと、スピッツの「みなと」という曲がとても好きだから。歌詞の柔らかくて少しさみしい世界がいいなあって。

 

はてなブログを始めたきっかけは?

ある方の読書記録を読んで、私もそういうのやりたい!本って面白いんだって伝えてみたい!と思ったのがきっかけ。

今では自分の記録用がメイン。残しておきたいなーと思ったことをぽつりぽつりと書いています。

 

自分で書いたお気に入りの1記事はある?あるならどんな記事?

あの日の久高島 - 夜とラムネ

初めてのひとり旅で久高島に行ったときのことを書いた記事が好きです。寂しくって無敵だったあの時の気持ちを思い出せる。写真まで含めてお気に入りなんですけども、Google photoから引っ張ってきた影響か、今全部見れなくなってて悲しい。運営さん、できたら復旧をお願いします……。

 

ブログを書きたくなるのはどんなとき?

残したいなって思ったとき。買い物したこと、ささやかな日常、大好きな旅を特に残していきたいです。このテーマについて書きたい!ってなるときもたまにあります。

 

下書きに保存された記事は何記事? あるならどんなテーマの記事?

31記事でした。昔書いていた読書記録と、書けないまま日が経っちゃった旅行記事がほとんどです。パリひとり旅だけはいつか書き切りたいなあ。

 

自分の記事を読み返すことはある?

結構読み返すかも。でも文章を読んでいるというよりは、写真を見ていることの方が多いです。あの沖縄旅行楽しかったなあなんて思いを馳せています。

 

好きなはてなブロガーは?

たくさんいらっしゃるんですけど、特に桜花さんとはちさんのブログが好きです。

文章の温度感が好きな人、日常を綴っている人のブログをよく読みます。人の熱に触れるのが大好きなので、ジャニオタさんのブログも一気に読んで沼に勝手にお邪魔している気持ちになったりしています。

 

桜花さんのブログ

欲しがります負けたって

はちさんのブログ

きまぐれハチログ

 

はてなブログに一言メッセージを伝えるなら?

いつまでも残り続けてほしいです…!そして10周年おめでとうございます!

 

10年前は何してた?

受験生でした。センター〇〇日前がリアルになってきた時期ですね。毎日予備校に通って、大学生のチューターさんとおしゃべりしてました。

 

この10年を一言でまとめると?

変化。高校生から大学生になって、気がつけば就職して、今年は転職までして。人生が変わるイベントがたくさん発生した10年間でした。その度に自分のことや世の中のことを知っていく。そういう刺激にあふれていたような気がします。次の10年は穏やかに楽しくいけるといいなと思います。

 

 

 

はてなブログ10周年特別お題「はてなブロガーに10の質問

私の思う幸せなひととき

茉莉子さんの交換日記企画に参加させていただいています。

自分じゃ思いつかないお題がたくさんあって、読むのも考えるのも楽しい素敵な企画!(内省好きにはもってこいだったりもしています)

 

茉莉子さんの記事はこちらから。

hikidashi-3.hatenablog.com

 

2つ目のお題は「あなたの思う幸せなひととき」

箇条書きにしたらいっぱいあって笑っちゃった。

私の中では「日常」と「旅」と、どちらも同じくらい大切だから、 両方でのひとときを書かせてください。

 

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日常でのひととき

 

・香りの良いあたたかい飲み物をぼーっと飲むとき

ステイホームな1年で気づいたんですが、飲み物に課金すると心が落ち着く。食べ物より飲み物。ルピシアの福袋はもう絶対買うことに決めているし、今はブックオブティーを手に入れる口実を探しています。

 

・アズキの力を目と肩に乗っけて放心している瞬間

あたたかいは正義。そこにふわもこの毛布があれば言うことなし。基本的に肌触りの良いものに囲まれていたい。

 

・天気がいい平日の昼間の電車 

私にとっての幸せの象徴。あたたかくて穏やかで、無邪気にどこまでも行けてしまいそうな気持ちになる。陽だまりが好きなのです。

 

・ふっと本に入り込めた瞬間

周りの音と雑念が消えて、目の前に浮かぶ言葉をただ味わうことのできる瞬間がたまにある。言葉の意味とかじゃなくて、感覚と感情が流れ込んでくるとき。そういう作品に出会えることは本当に幸福で、この瞬間のために本を読んでいる。

 

・長電話

これもステイホーム期間中に知った幸せ。「同じ空間にいても別々のことをする」という概念が、私にとっての最高みたいなものなんだけど、長電話もそれに近くて好きだなって思った。空間は違っても時間を共有する、ゆるやかなつながり。どんなシチュエーションでも好きだけど、ずっと通話を繋いで思ったことをぽつりぽつりと話すのと、お布団にくるまって声を聞いているのが一番幸せ。あ、ゲームしながらも好きです。

 

・大きな作品や建造物や自然にのみこまれるとき

大きかったり広かったりするものや場所が好き。そこにぽつんと立って対象を見上げるときに起こる、孤独感と自分の小ささ故の解放感がたまらない。ぞっとするくらいさみしくて泣きそうで、でも自由。建造物は特に、そのものが経てきた時間を思って、愛しい気持ちになる。サグラダファミリアは永遠の推しです。

 

 

旅でのひととき

 

・空港で荷物を預けてから搭乗までのひととき

解放感と少しの不安でちょっとハイになっているあの時間。お土産屋とか意味もなくひやかしちゃう。無駄に早く空港に着いちゃって、ゲート前でだらだら時間をつぶすのも好き。夏は飛行機の離発着を横目に、高校野球を見ていた思い出。

 

・国際線でうつらうつらと映画を見ている時間

好きな映画の見方1位。周りの電気が暗くなるから画面も暗くして、いつの間にか寝てて……を繰り返しているの、けっこう好きです。国際線の飛行機の、今が何時かわからなくて現実感が薄れているあの空間、ファンタジーみがあって気にいっている。

 

・飛行機から沖縄の海の色が見えたとき

・沖縄の海を見たり泳いだりしているとき

ラブ沖縄。沖縄の海しか勝たん(言ってみたかった)。小さい頃から沖縄に連れて行ってもらっていたので、そのへんの海水浴場じゃ満足できない贅沢なからだになりました。青の色が違うのです。

 

・異国での散歩とおしゃべり 

周りの人がほとんど日本語が分からない環境では、何を話しても内緒話みたいになるから、なんだか不思議で愛しい時間。本当は1都市に1週間くらいずつ滞在して、隅から隅まで、いろんな話をしながら歩きつくしたい。同じ理由で、日本でも、夜の誰もいない場所での散歩が大好き。あと旅先でわざわざ星や朝焼けを見に行く散歩も好き。

 

・知らない言語の街で佇むこと

大きいものや広い場所にいるときの感覚にも似ているけど、よりいっそう一人だなって思う。どうしようもなくさみしくて自由。海外はどちらかといえば、いろんなことを共有したいから人と行きたいけど、たまにふっと一人の時間ができて、静かな孤独を感じる瞬間が訪れると嬉しい。

 

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とても長くなってしまいました。多すぎてもはやひとときとも言えないかもしれませんが、こういうのもありということにしていただければ……。

このお題、考えるのがとても楽しかったです。穏やかで優しくてとろっとした時間か、透き通るさみしさに包まれてしまう時間がどうも好きみたい。たぶん、生きてるなって一番実感するんだと思います。